カイロだんちょう
カイロ団長

冒頭文

あるとき、三十疋(ぴき)のあまがえるが、一緒(いっしょ)に面白(おもしろ)く仕事をやって居(お)りました。 これは主に虫仲間からたのまれて、紫蘇(しそ)の実やけしの実をひろって来て花ばたけをこしらえたり、かたちのいい石や苔(こけ)を集めて来て立派なお庭をつくったりする職業(しょうばい)でした。 こんなようにして出来たきれいなお庭を、私どもはたびたび、あちこちで見ます。それは畑の

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 新編 銀河鉄道の夜
  • 新潮文庫、新潮社
  • 1989(平成元)年6月15日