ゆいぶつしかんとぶんがく
唯物史観と文学

冒頭文

一 人或は言うであろう。「勿論、宗教的、道徳的、哲學的、法律的の觀念は歴史の進歩と共に變化した。けれども宗教、道徳、哲學、政治、法律等は此の變化をうけずに生きのこつていた。」 「おまけに、凡(あら)ゆる社會状態に共通の、自由とか正義とかいう永久眞理がある。ところが共産主義は永久眞理を抹殺してしまう。それは凡(すべ)ての宗教、凡ての道徳を新しい基礎の上に構成する代りに全然廢してしまう。だ

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 日本現代文學全集69 プロレタリア文學集
  • 講談社
  • 1969(昭和44)年1月19日