こだいじんのしこうのきそ
古代人の思考の基礎

冒頭文

一 尊貴族と神道との関係 尊貴族には、おほきみと仮名を振りたい。実は、おほきみとすると、少し問題になるので、尊貴族の文字を用ゐた。こゝでは、日本で一番高い位置の方、及び、其御一族即、皇族全体を、おほきみと言うたのである。この話では、その尊貴族の生活が、神道の基礎になつてゐる、といふ事になると思ふ。私は、民間で神道と称してゐるものも、実は尊貴族の信仰の、一般に及んだものだと考へる。 平安朝頃まで

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 折口信夫全集 3
  • 中央公論社
  • 1995年4月10日