くずのはぎつね
葛の葉狐

冒頭文

一 むかし、摂津国(せっつのくに)の阿倍野(あべの)という所(ところ)に、阿倍(あべ)の保名(やすな)という侍(さむらい)が住(す)んでおりました。この人の何代(なんだい)か前(まえ)の先祖(せんぞ)は阿倍(あべ)の仲麻呂(なかまろ)という名高(なだか)い学者(がくしゃ)で、シナへ渡(わた)って、向(む)こうの学者(がくしゃ)たちの中に交(まじ)ってもちっとも引(ひ)けをとらなかった人です。

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本の諸国物語
  • 講談社学術文庫、講談社
  • 1983(昭和58)年4月10日