ひがしあさひかわむらにて
東旭川村にて

冒頭文

私は旭川(あさひがは)へ來て友人のMに逢ひ、彼の案内で東旭川(ひがしあさひがは)村を訪ねた。九月も十日すぎのある日だつた。 Mはほとんど十五年來の友人である。彼とは今度は三年ぶりで逢つた。何年に一度か、どつちかが思ひがけない、といふ逢ひ方で逢ふ。しかし話し出すと昨日まで毎日顏を合してゐたとでもいふ風で、水のやうな淡さである。それだけ深く心に通じてゐるものがあり、愛情も泌みるおもひだ。旅の

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 現代紀行文学全集 北日本編
  • ほるぷ出版
  • 1976(昭和51)年8月1日