じゅんじょうしょうきょくしゅう 02 じゅんじょうしょうきょくしゅう
純情小曲集 02 純情小曲集

冒頭文

北原白秋氏に捧ぐ 珍らしいものをかくしてゐる人への序文 萩原の今ゐる二階家から本郷動坂あたりの町家の屋根が見え、木立を透いて赤い色の三角形の支那風な旗が、いつも行くごとに閃めいて見えた。このごろ木立の若葉が茂り合つたので風でも吹いて樹や莖が動かないとその赤色の旗が見られなかつた。 「惜しいことをしたね。」 しかし萩原はわたしのこの言葉にも例によつて無關心な顏貌をした。 或る朝、萩原は一

文字遣い

旧字旧仮名

初出

夜汽車「朱欒 第三卷第五號」1913(大正2)年5月号<br>こころ「朱欒 第三卷第五號」1913(大正2)年5月号<br>女よ「朱欒 第三卷第五號」1913(大正2)年5月号<br>櫻「朱欒 第三卷第五號」1913(大正2)年5月号<br>旅上「朱欒 第三卷第五號」1913(大正2)年5月号<br>金魚「朱欒 第三卷第五號」1913(大正2)年5月号<br>靜物「創作 第四卷第七號」1914(大正3)年7月号<br>涙「創作 第三卷第一號」1913(大正2)年8月号<br>蟻地獄「創作 第三卷第一號」1913(大正2)年8月号<br>利根川のほとり「創作 第三卷第一號」1913(大正2)年8月号<br>濱邊「創作 第三卷第四號」1913(大正2)年11月号<br>緑蔭「創作 第三卷第二號」1913(大正2)年9月号<br>再會「アララギ 第七卷第九號」1914(大正3)年10月号<br>地上「創作 第四卷第六號」1914(大正3)年6月号<br>花鳥「創作 第四卷第六號」1914(大正3)年6月号<br>初夏の印象「創作 第四卷第六號」1914(大正3)年6月号<br>洋銀の皿「創作 第四卷第五號」1914(大正3)年5月号<br>月光と海月「詩歌 第四卷第五號」1914(大正3)年5月号<br>中學の校庭「薔薇」1923(大正12)年1月号<br>才川町「現代詩人選集」1921(大正10)年2月刊<br>小出新道「日本詩人 第五卷第六號」1925(大正14)年6月号<br>新前橋驛「日本詩人 第五卷第六號」1925(大正14)年6月号<br>大渡橋「日本詩人 第五卷第六號」1925(大正14)年6月号<br>公園の椅子「上州新報」1924(大正13)年1月1日<br>郷土望景詩の後に「日本詩人 第五卷第六號」1925(大正14)年6月号

底本

  • 萩原朔太郎全集 第二卷
  • 筑摩書房
  • 1976(昭和51)年3月25日