へきけん
僻見

冒頭文

広告 この数篇の文章は何人かの人々を論じたものである。いや、それらの人々に対する僕の好悪(かうを)を示したものである。 この数篇の文章の中に千古の鉄案を求めるのは勿論(もちろん)甚だ危険である。僕は少しも僕の批判の公平を誇らうとは思つてゐない。実際又公平なるものは生憎(あいにく)僕には恵まれてゐない、——と云ふよりも寧(むし)ろ恵まれることを潔(いさぎよ)しとしない美徳である。

文字遣い

新字旧仮名

初出

広告、斎藤茂吉「女性改造 第三巻第三号」1924(大正13)年3月1日、岩見重太郎「女性改造 第三巻第四号」1924(大正13)年4月1日、木村巽斎「女性改造 第三巻第八号、第三巻第九号」1924(大正13)年8月1日、9月1日

底本

  • 芥川龍之介全集 第十一巻
  • 岩波書店
  • 1996(平成8)年9月9日