いきなり斯うした手紙をさしあげるのを御許し下さいませ。 これを手に御取りなすって、貴方はきっとオヤオヤと御思いなさるでございましょうねえ。 悪口を云い云いあっちこっち泳ぎ廻って居る私を思い出しなさる事でございましょう。 今日の今まで私は今斯うやって貴方へのおたよりを書こうなどとは夢にも思って居りませんでした。 けれども、夕暮にさえなりますと、私の心に夕栄の雲の様に様々な色と姿の思い