此頃、癖になって仕舞ったと見えて、どうしても私は九時前には起きられない。 今日も、周囲の明るさに、自然に目を覚したのは彼此(かれこれ)十時近くであった。 髪を結ったり、髪を洗ったりして食堂に行くと、広い室屋(ママ)の中に母や弟達が新聞を読んで居た。 ボソボソと、独りでシチューで御飯をたべる。 なまけた重い眠りが、まだ瞼や頬にまといついて居る様で、御飯の味もろ