げんこんのしょうじょしょうせつについて |
| 現今の少女小説について |
冒頭文
今行われる少女小説について私は自分の荷にあまるほどいろいろの事を考えさせられるんです。 一寸行きずりに本屋の店をのぞいても飾ってある少女小説の数はほんとうに沢山でそれで又何故だか、「何子の涙」だとか、「何この歎」だのって云うのばかりですねえ。 少女小説って名のつくのは皆、涙だの、歎だのって云うんでなければいけないきまりが有るんでしょうか。 私はどう云うものかと思ってその沢山の中の二三冊
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 宮本百合子全集 第三十巻
- 新日本出版社
- 1986(昭和61)年3月20日