みやこのともへ、ビーせいより
都の友へ、B生より

冒頭文

(前略) 久(ひさ)しぶりで孤獨(こどく)の生活(せいくわつ)を行(や)つて居(ゐ)る、これも病氣(びやうき)のお蔭(かげ)かも知(し)れない。色々(いろ〳〵)なことを考(かんが)へて久(ひさ)しぶりで自己(じこ)の存在(そんざい)を自覺(じかく)したやうな氣(き)がする。これは全(まつた)く孤獨(こどく)のお蔭(かげ)だらうと思(おも)ふ。此(この)温泉(をんせん)が果(はた)して物質

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 定本 国木田独歩全集 第四巻
  • 学習研究社
  • 1971(昭和46)年2月10日、1978(昭和53)年3月1日増訂版