わたしのにちじょうどうとく
私の日常道徳

冒頭文

一、私は自分より富んでいる人からは、何でも欣(よろこ)んで貰うことにしてある。何の遠慮もなしに、御馳走にもなる。総じて私は人から物を呉れるとき遠慮はしない。お互に、人に物をやったり快く貰ったりすることは人生を明るくするからだ。貰うものは快く貰い、やる物は快くやりたい。 一、他人に御馳走になるときは出来るだけ沢山喰べる。そんなとき、まずいものをおいしいと言う必要はないが、おいしいものは明らかに口に

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 半自叙伝
  • 講談社学術文庫、講談社
  • 1987(昭和62)年7月10日