さなだゆきむら
真田幸村

冒頭文

真田対徳川 真田幸村の名前は、色々説あり、兄の信幸は「我弟実名は武田信玄の舎弟典厩(てんきゅう)と同じ名にて字(あざな)も同じ」と云っているから信繁(のぶしげ)と云ったことは、確(たしか)である。 『真田家古老物語』の著者桃井友直は「按ずるに初は、信繁と称し、中頃幸重、後に信賀(のぶよし)と称せられしものなり」と云っている。 大阪陣前後には、幸村と云ったのだと思うが、『常山紀

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本合戦譚
  • 文春文庫、文芸春秋
  • 1987(昭和62)年2月10日