まんようしゅうにあらわれたこだいしんこう ――たまのもんだい――
万葉集に現れた古代信仰 ――たまの問題――

冒頭文

万葉集に現れた古代信仰といふ題ですが、問題が広過ぎて、とりとめもない話になりさうです。それで極めて狭く限つて、只今はたまに関して話してみます。 玉といへば、光りかゞやく美しい装飾具としての、鉱石の類をお考へになるでせう。又、万葉集で「玉何」と修飾の言葉としてついてゐるのは、その美しさを讚美した言葉だ、とお考へになるでせうが、多くの場合、それは昔からの学者の間違ひの伝承です。 我々が、神道の認識

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆62 万葉(二)
  • 作品社
  • 1987(昭和62)年12月25日