かんちゅうのきのめ
寒中の木の芽

冒頭文

一、春の枝に花あり 夏の枝に葉あり 秋の枝に果あり 冬の枝に慰(なぐさめ)あり二、花散りて後に 葉落ちて後に 果失せて後に 芽は枝に顕(あら)はる三、嗚呼(ああ)憂に沈むものよ 嗚呼不幸をかこつものよ 嗚呼冀望(きぼう)の失せしものよ 春陽の期近し四、春の枝に花あり 夏の枝に葉あり 秋の枝に果あり 冬の枝に慰あり

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 内村鑑三全集3 1894-1896
  • 岩波書店
  • 1982(昭和57)年12月20日