たのしきしょうがい いんなききりつなきいっぺんのしんじょう |
| 楽しき生涯 韻なき紀律なき一片の真情 |
冒頭文
我の諂ふべき人なし我の組すべき党派なし我の戴くべき僧侶なし我の維持すべき爵位なし我に事ふべきの神あり我に愛すべきの国あり我に救ふべきの人あり我に養ふべきの父母と妻子あり四囲の山何ぞ青き加茂の水何ぞ清き空の星何ぞ高き朝の風何ぞ爽(さは)き一函の書に千古の智恵あり以て英雄と共に語るを得べし一茎の筆に奇異の力あり以て志を千載に述るを得べし我に友を容るゝの室あり我に情を綴るゝのペンあり炉辺団坐して時事を慨
文字遣い
新字旧仮名
初出
底本
- 内村鑑三全集3 1894-1896
- 岩波書店
- 1982(昭和57)年12月20日